香水の捨て方に悩んでいませんか？
香水は液体なので、そのまま捨てることはできません。
例えば、香水を流しに捨てると配管が傷んだり、ゴミ袋に入れると周りに迷惑をかけたりしてしまいます。
香水のプロとして、正しい処分方法や再利用のアイデアをお伝えします。
香水を適切に処分することで、環境への負荷を減らし、大切な香りを無駄にしないようにしましょう。
この記事では、香水の捨て方の基本から、瓶の開け方、残った中身の活用法まで、実践的なテクニックを詳しく解説します。
香水を正しく捨てる方法
香水瓶のパーツごとの分解と捨て方
香水瓶を正しく処分するには、パーツごとに分解して適切に捨てることが大切です。
香水瓶は、ガラス製の本体、金属製のキャップや留め金、プラスチック製のチューブなどのパーツで構成されています。これらを分別して捨てることで、リサイクルがしやすくなります。
具体的な手順としては、まず床に新聞紙を敷いて、ケガ防止のために軍手をはめます。次に、マイナスドライバーやニッパーを使って慎重に香水瓶を分解します。金属部分に切り込みを入れて外すのがコツです。
分解したパーツは素材ごとに分別します。例えば、ガラス製の本体は「ガラス」や「燃えないゴミ」、金属製のパーツは「金属ゴミ」や「燃えないゴミ」、プラスチック製のパーツは「燃えるゴミ」や「燃えないゴミ」として出します。自治体によって分別方法が異なるので、確認が必要です。
香水の中身は布やティッシュに吸収させ、密閉袋に入れて燃えるゴミとして捨てましょう。トイレや洗面台に流すのは厳禁です。
香水の中身を適切に処分する手順
香水は化学物質を含んでいるため、そのまま捨てると環境汚染の原因になります。また、香りの成分が下水管を傷めたり、ゴミ収集車の中で液漏れを起こしたりする可能性もあります。
適切な処分手順としては、まず新聞紙やティッシュペーパーに香水を吸収させます。次に、それを小さなビニール袋に入れ、口をしっかりと縛ります。最後に、可燃ゴミとして自治体の指定する方法で捨てましょう。
例えば、東京都では、液体の入った容器は中身を紙や布に染み込ませてから、他のごみと分けて捨てるように指導しています。
分別して自治体のゴミとして出す
香水は、ガラス製の瓶、金属製のキャップ、プラスチック製のチューブなど、さまざまな素材で構成されているため、まとめて捨てることはできません。分別することで、リサイクルがしやすくなります。
具体的な手順としては、まず新聞紙などを敷いて、香水の中身を布やティッシュペーパーに吸収させます。吸収させた布などは、小さなビニール袋に入れて口をしっかり縛り、可燃ゴミとして出します。
次に、空になった香水瓶は、ガラスとして「ガラス」や「燃えないゴミ」に、金属製のキャップなどは「金属ゴミ」や「燃えないゴミ」に、プラスチック製のチューブなどは「プラスチックゴミ」や「燃えるゴミ」として、自治体の分別ルールに従って捨てましょう。
以上のように、香水の中身と容器を適切に分別することで、自治体のゴミとして正しく処分することができます。
香水を捨てる前の注意点
香水が入ったまま捨てるのは絶対NG
香水には可燃性の高いアルコールが含まれているため、そのまま捨てるとゴミ収集車の中で引火するなどの事故につながる恐れがあります。また、液漏れを起こして周りのゴミを汚したり、悪臭の原因になったりします。
具体的には、墨田区の資源とごみの分別一覧表では、香水の容器は中身を使い切ってから、ガラス製のものは燃やさないごみ、プラスチック製のものは資源ごみとして出すよう指示されています。
したがって、香水を捨てる際は、必ず中身を使い切るか、新聞紙などに吸収させてから密閉袋に入れ、可燃ごみとして処分することが大切です。
排水口やトイレに流すのは厳禁
香水には、アルコールや香料など、排水管を傷める成分が含まれています。これらの成分を流すと、排水管の詰まりや腐食の原因になります。
例えば、東京都下水道局によると、香水などの化学物質を排水管に流すと、下水道施設の機能障害を引き起こす可能性があるそうです。
したがって、香水を処分する際は、中身をティッシュペーパーなどに染み込ませてから、可燃ゴミとして捨てるのが正しい方法です。
排水管のトラブルを防ぐためにも、香水は絶対に排水口やトイレに流さないようにしましょう。
換気の良い場所で中身を出すようにする
香水にはアルコールなどの引火性の高い成分が含まれているため、換気の悪い場所で作業すると引火や火災の危険性があります。
例えば、東京消防庁によると、香水に使われるエタノールなどのアルコール類は、引火点が低く、蒸気が発火源に引火して火災になる危険性があるそうです。
したがって、香水の中身を出す際は、必ず窓を開けるなどして十分に換気をした上で、火気のない安全な場所で行うことが大切です。
キッチンなど火気のある場所は避け、屋外や窓際で作業するのがおすすめです。
もったいない！香水を再利用する方法
ルームフレグランスとして部屋に香りづけ
香水は使い切れずに残ってしまうことが多いですが、捨てるのはもったいないですよね。でも、香水をルームフレグランスとして使えば、お気に入りの香りで部屋を満たすことができます。
具体的な方法としては、香水をコットンに染み込ませてサシェ袋に入れるのが簡単です。オーガンジーやレースの袋を使えば見た目もおしゃれですよ。窓辺に吊るせば、風に揺れるたびほのかに香りが広がります。
もう少し本格的なルームフレグランスが作りたい場合は、リードディフューザーがおすすめ。100円ショップで材料が揃うので、低コストで手作りできます。香水を無水エタノールで好みの濃さに薄め、ディフューザー用のスティックを挿すだけ。インテリアにもなるおしゃれなルームフレグランスの完成です。
このように、余った香水を捨てずにルームフレグランスとして活用すれば、お部屋に素敵な香りを取り入れられます。
洗濯物に香りをつけるフレグランス剤に
香水は使い切れずに残ってしまうことが多いですが、捨てるのはもったいないですよね。でも、香水を洗濯のすすぎの際に使えば、洗濯物を好みの香りで仕上げることができます。
具体的な方法としては、すすぎのときに洗濯機を一度止めて、香水を10滴ほど垂らすだけ。あとは通常通りすすぎを行えば、洗濯物からほのかに良い香りが漂います。
下着やシーツ、枕カバーなどを洗濯する時に試してみるのがおすすめ。ただし、シミにならないよう入れすぎには注意が必要です。
このように、余った香水を捨てずに洗濯のフレグランス剤として活用すれば、特別な日の洗濯物を素敵な香りに包むことができます
風呂に入れてバスアロマとして活用
香水をお風呂に入れれば、お気に入りの香りでリラックスタイムを楽しむことができます。
具体的な方法としては、湯船にお湯を張った後、香水を数滴たらすだけ。香水に含まれるアルコールは湯気とともに揮発するため、ほのかに香りが広がります。使用量は数滴で十分なので、たっぷり使わなくても大丈夫です。
さらに、エッセンシャルオイルと同様に、香水の芳香成分も肌から浸透するため、心身ともにリラックス効果が期待できます。入浴による温熱効果と合わせて、高いアロマテラピー効果を得られるでしょう。
使わない香水を処分する他の方法
フリマアプリで売却する
買取店に持ち込むよりも、フリマアプリなら自分で価格設定ができるので、高値で売れる可能性が高いからです。
例えば、メルカリでは中古の香水でも定価の5割〜7割程度の価格で取引されています。
出品の際は、商品の状態を正直に記載し、匂いの変化などにも言及しましょう。写真は複数枚載せ、購入者が状態を把握しやすいようにするのがコツです。
ただし、出品ルールが細かく定められているので、事前にガイドラインをチェックしておくことが大切です。
知人や友人に譲渡する
香水は使い切れずに余ってしまうことが多いですが、捨てるのはもったいないですよね。でも、香水は好みが分かれるアイテムなので、自分に合わなくても他の人には喜ばれるかもしれません。
例えば、香水専門店「アットコスメストア」のアンケートでは、香水を譲り受けたことがある人は全体の約40％にのぼりました。
香水を譲るときは、「使わなくなったけど、〇〇さんなら気に入ってくれそう」と伝えるのがポイントです。押し付けがましくならないよう、「もし興味があれば使ってみてね」と一言添えるのもいいでしょう。
このように、使わない香水は知人や友人に譲ることで、喜んでもらえるだけでなく、ゴミを減らすことにもつながるのです。
リサイクルショップで買取に出す
リサイクルショップなら、香水の価値をプロの目で見極めてくれるので、適正な価格で買い取ってもらえる可能性が高いからです。
例えば、「ティファナ」というリサイクルショップでは、残量が半分以上ある中古の香水でも買取OKとのこと。ブランドや状態によっては、高額査定が期待できそうです。
また、「セカンドストリート」でも香水の買取を行っています。未使用で全成分表示のある香水なら、店頭で査定してもらえます。ブランド品なら特に高値がつきやすいようです。
香水の劣化を防ぐ保管のコツ
高温多湿と直射日光は厳禁
香水の主成分はアルコールと香料ですが、高温多湿の環境下ではアルコールの揮発が進み、香料バランスが崩れて香りが変化してしまいます。また、直射日光に含まれる紫外線は、香料を劣化・変質させる大きな原因になります。
例えば、フレグランス専門サイト「香水 & フレグランス入門」によると、香水を劣化させる主な原因は「加熱(温度変化)」「光(直射日光や蛍光灯)」「空気(酸素)」だそうです。
したがって、香水は直射日光の当たらない冷暗所で保管するのが理想的です。具体的には10〜15度の場所がおすすめです。
冷暗所で保管するのが理想的
香水の主成分であるアルコールや香料は、高温多湿や直射日光に弱いため、冷暗所に保管することで劣化を防ぐことができるからです。
例えば、クローゼットの奥や引き出しの中は、温度変化が少なく、光も当たらないので香水の保管に適しています。さらに、専用の箱に入れることで、ホコリからも守ることができます。
また、冷蔵庫で保管するのもおすすめです。ただし、ドアポケットは温度変化が大きいので避け、野菜室など温度が一定している場所を選ぶことが大切です。
未開封なら3年、開封後は1年が使用の目安
これは、日本の薬機法(旧薬事法)で、適切な保存状態であれば製造後3年間は品質が保たれると定められているためです。未開封であれば外気に触れず劣化しにくいので、3年間は安心して使用できます。
一方、開封後は空気に触れることでアルコールの揮発が進み、香料バランスが崩れやすくなります。また、皮脂や雑菌の混入も避けられません。そのため、開封後の使用期限は1年程度とされています。
ただし、冷暗所での保管など状態が良ければ1年以上も使用できる場合があります。逆に悪条件下では1年未満で劣化することも。
したがって、未開封の香水は3年以内、開封後は1年以内の使用を心がけつつ、変化の兆候があれば使用を控えるのが賢明です。
香水の捨て方に関するよくある質問
香水瓶が開かない時の対処法
香水瓶は、中身がこぼれないように、ふたがしっかりと固定されていることが多いからです。無理に力を加えると、瓶が割れたり、ふたが変形したりする恐れがあります。
具体的な手順としては、まず床に新聞紙を敷き、軍手をはめて作業します。次に、ボトルと金属の隙間にマイナスドライバーを差し込み、テコの原理で金属パーツを浮かせて隙間を作ります。そこにニッパーを入れて金属部分に切り込みを入れ、周りの金属を外していきます。
このように、適切な道具を使って慎重に作業することで、香水瓶を割らずに開けることができるのです。
未開封の香水はいつまで使える？
香水は化粧品に分類されますが、薬機法(旧薬事法)で、製造後3年以上品質が保たれる化粧品は使用期限の表示が義務付けられていないためです。未開封で適切に保管されていれば、3年間は品質が安定しているとみなされています。
例えば、香水専門サイト「香水 & フレグランス入門」によると、未開封の香水は製造から3年が使用の目安とされています。ただし、保管状態によっては3年以内でも劣化する可能性があるそうです。
したがって、未開封の香水は製造日から3年以内の使用が理想的ですが、購入時に製造年月日を確認し、高温多湿や直射日光を避けて冷暗所で保管することが大切です。
まとめ
香水の正しい捨て方は、中身を布やティッシュに吸収させて可燃ゴミに出し、容器はガラス・金属・プラスチックに分別して資源ゴミや不燃ゴミとして処分することです。その際、換気の良い場所で作業し、中身を排水口やトイレに流さないよう注意が必要です。
また、香水を長持ちさせるには、冷暗所で保管し、未開封なら3年、開封後は1年を目安に使い切るのがおすすめ。
もし処分に困ったら、ルームフレグランスや芳香剤として再利用したり、フリマアプリで売却するのも一案です。
大切な香水を無駄にせず、適切に扱うことで、長く香りを楽しめます。
